大久野島 (うさぎの島)
瀬戸内海国立公園にある大久野島 (うさぎ島)へは、竹原の忠海港からフェリーで渡ります。約15分の時間です。
面積:0.7平方km、海岸線長:4.3kmの小さな島です。
この島は、野生のうさぎと太平洋戦争中の毒ガス製造の施設跡を見ることができます。
野生のうさぎに直接、触れたり、エサを与えたりできる人気の観光スポットです。島のいたるところにうさぎが生息しています。800匹ほどと言われています。
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忠海港にあるうさぎの島案内の看板 |
太平洋戦争の毒ガス製造の廃墟が残っています。この大久野島は戦争中は地図から島が抹消され、戦争末期まで兵器の毒ガスを製造と貯蔵していました。毒ガス島と呼ばれ、島の全体にそれらの施設の跡が残っています。
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毒ガス貯蔵タンクと部品 |
動物パークと戦争遺物の組み合わせがユニークで、なぜ、この毒ガス島にうさぎが生息しているかは、分かりませんが?
毒ガスの試験にうさぎが使われていたことは確かですが、終戦でそれらのうさぎはすべて処分されたとのことです。今いるうさぎをどこから連れて来たかについては、いろいろな説があるようです。
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大久野島地図 |
ヨーロッパからの観光客がフェリーに乗船していました。近頃、広島市内に欧米からの観光客をよく見かけます、平和公園が目的でしょうか。大久野島にも平和の勉強に来られたのでしょうか。
大久野島 プレート |
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波穏やかな瀬戸の海の島々 |
野生のウサギ
大久野島地図で、大久野島第一桟橋に到着後、上陸し、島を時計回りに徒歩で回りました。フェリーが島に到着すると、広場にまず、数匹のうさぎが目に入ります。
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幹部防空壕跡近くにまだ小さな子ウサギ |
この子ウサギは、まだ、小さく柔らかそうできれいな毛並みをしていました。
うさぎのエサはフェリー到着場の売店で購入できます。ドライフードや野菜があります。
人慣れしています。エサを求めて、走って飛び跳ねてやってくるうさぎ、これは、とてもかわいい。猫や犬と違うかわいらしさがあります。
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休暇村の近くにいました。伸びして日向ぼっこのうさぎ |
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北部砲台跡の近くでみつけました 3匹のかわいいうさぎ |
観光客からたくさんのエサを貰っているのでしょう、マイペースで食べます。 エサが十分足りていることから、繁殖が旺盛となりうさぎが増えたともいわれています。
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道路の脇に置いてある水受けの水を飲むうさぎ |
通路 (道路)のいたるところに、水を入れた受け皿が置いてあります。 これだけの水の受け皿に水を常に入れておくのは大変でしょう。
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桟橋近くの野菜を食べるうさぎ |
ドライフードと野菜のどちらを好むかと言うと、野菜よりドライフードのような感じを受けました。
休暇村
フェリー発着場から歩いて島の中ほどあたりに、国民宿舎があります。ここで、一息。昼食をとりました。瀬戸内の島々が一応に見渡せる良いローケーションにありました。
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休暇村 大久野島 |
戦争の傷跡
幹部用防空壕跡、陶磁器製毒ガス製造分部品器具、三軒家毒ガス貯蔵庫跡、長浦毒ガス貯蔵庫跡、北部砲台跡、発電所跡をまわりました。
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毒ガス貯蔵庫跡 |
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毒ガス貯蔵庫跡 |
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毒ガス貯蔵庫跡の説明プレート |
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発電場跡 |
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北部砲台跡 |
まとめ
野生のうさぎ
うさぎの生息管理が十分にされていないことが気になりました。島のいたるところにうさぎが生息し、山肌や道路わきにうさぎの掘った小さな穴が多く点在している。必要以上のうさぎが食べもしないエサが道沿いに放置されている。毛並みがぼそぼそで決してきれいではないうさぎも多く、衛生面が少し心配なことを思いました。
本来がうさぎの自然の生息地でなく、人工的な生息地のため、行き届いた管理が難しいのではないかという印象でした。
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サザンカでしょうか?道のそばに咲いていました |
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道の横に小さなうさぎの穴が点在しています |
本来がうさぎの自然の生息地でなく、人工的な生息地のため、行き届いた管理が難しいのではないかという印象でした。
毒ガス製造施設跡
環境省の管理となっています。化学兵器を旧日本軍が使用した跡を残すものですが、毒ガスという非人道的な兵器を使用したと言うことに重苦しさを感じるとともに、当時従事した人たちが毒ガスの後遺症に苦しんだことも聞きました。
自然をゆっくりと楽しむ
ここは、休暇村があるように、瀬戸内海国立公園の一角で、瀬戸内海の自然をゆったりと味わう目的をもって行くと良いところだと思いました。一度、瀬戸内の島々の夜景も見てみたいものです。瀬戸内の自然を堪能できることに加えて野生のうさぎに触れる楽しい経験をもつことが出来ました。